開院2周年に想うこと
当院はおかげさまで5月8日で開院2周年を迎えました。小学生で例えるなら、小学3年生の春。いろいろなことが分かってきて、つい調子に乗ってしまうこともありますが、まだまだできないことも多い学年です。これまでを振り返りながら、今の心境を綴りたいと思います。
2年前、開院前のあの日――「患者さんが来てくれるだろうか?」「そもそも、ここで働きたいというスタッフは集まるのだろうか?」など、考えても答えの出ない悩みが、いつも頭の中を巡っていました。でも、いざ一歩を踏み出してみると、多くの患者さんが来院してくださり、本当に優秀なスタッフが集まってくれました。そんなオープニングスタッフは誰一人欠けることなく、今も私を支え続けてくれています。
日々の診療の中で、ママの胸に顔をうずめて、こちらと目を合わせまいとしながらママにギュッとしがみつく子どもを見ていると、開院前に不安でいっぱいだった自分を重ね合わせてしまうことがあります。不安でいっぱいの子どもにとって、ママは「唯一無二の特別な存在」。私にとっては、今一緒にいるスタッフが、その「唯一無二の特別な存在」なのです。世の中は広いですから、もしかすると今のスタッフよりも優秀な方がいるかもしれません。でも、誰が何と言おうと、私にとっては「今いるスタッフ」が最高のパートナーです。
その理由はとてもシンプルです。今のスタッフは「私自身が最高だと信じて採用した人たち」だからです。
今、目の前にある存在への感謝を忘れ、目の前にない雲のような存在を追いかけるようになると、人は不幸になると思っています。逆を言えば、それをしなければ必ず幸せな気持ちになれるはずです。だから私は、いつも「スマイル」で診療ができるんです♪
どれだけ子育ての経験を積んでも、子育ての不安は尽きないもの。初めての子をもつ新米パパ・ママ、そして2人目・3人目の子をもつベテランパパ・ママ。新米であれベテランであれ、子どもにとってパパ・ママは「唯一無二の特別な存在」です。そして私は、そんな親御さんにとって「唯一無二の特別な存在」でありたいと思っています。
子育ても仕事も、忙しい日が続くと、つい不平不満やイライラが押し寄せてきます。そうしたネガティブな感情が沸き起こるときは、「感謝」を忘れているときです。「小学3年生」のさかいスマイルキッズクリニックは、「感謝」を忘れない、ちょっとオマセな3年生でありたいと思っています。これからも何卒よろしくお願い申し上げます。
“小学3年生院長” 篠原 宏行